あれはコートを着て出勤していた日のことなのでまだ寒い季節でした。
コロナという単語を覚え始めた様な、まだ聞いたことのない様な、そんな頃の出来事だったと記憶しています。(covid-19は間違いなく知らなかったです)
出社すると多田に呼ばれました。
2020年も展示会に出展する機会は多いだろうし、たくさん配る用のノベルティー作ろうか?
かしこまりました。たくさん配る用のノベルティーですね。
ボールペン以外でね。そして、もらった人がなんとなく使いそうなものね。
え?ボールペンじゃダメなんですか?
過去に作ったことあるからね。
ちなみに、広告系の仕事をしていた時にいつも感じていたのは、展示会の仕事をしていると、必ずこの話(効果的なノベルティーについて)になるのですが、
単価が安くて、もらった人が喜ぶものって難しいんですよね・・・
ボールペン、付箋、メモ帳、カレンダー、ティッシュ、まあまあ使ってもらえますけど、喜んでるかって言うとわからないですよね?
自分の結論としては、おそらくこの議論は会社の規模や業種を問わず、何十年にもわたって議論されているテーマなはずなので、既存の商品ではあまり考えられないだろうなという事と、これを解決する商品が生まれたら、それはそれはすごい革命的な商品なんだろうなと思っています。
だから考えるのが大変です
そんな際、打ち合わせに訪れた取引先のホワイトボードでこのようなシーンを目撃しました。
マグネットって、よっぽどひどくなければ、ず~っと黒板やホワイトボードに貼られている。
使う時に見てくれる。
これだ!
お客様のロゴが入っていたものがあったので、どこで作ったかを聞くと、
株式会社マグナ という会社を教えてくれました。
マグナ様は創業より35年続く磁石とマグネットの専門メーカーです。
問い合わせて、営業担当の方に伺うと、こちらはカラーマグネットという種類で、ポピュラーな磁石だと教えてもらいました。
帰って多田に話をすると、一瞬不思議そうな顔をして
なんで磁石なの?
お客様との関係をより密接に保てるという願いを込めました!
・・・
捨てられないし、取引先を訪問した際に、ホワイトボードに張り付けてきましょう。ずっと残っているし、たまに使う時はロゴを見て思い出してくれますよ。
・・・
非磁性モータに磁石を近づけてもまったくくっつかないです。これをお客様に試してもらうと、金属でできたモーターなのに磁石がくっつかない不思議な体験ができるので面白いと思います。
確かに、面白いかもしれないね
そして、ピエゾソニックモーターが磁力下に於いて干渉せずに機能するって話をした後で、最後に磁石をあげたら面白くないですか?
確かに、面白いかもしれないね
Goが出ました。
発注まで
自分が見た中で目立つなと思ったのはロゴが大きいものです。
たくさん書いてあるものって読まないし、注目も引かないです。
という事で、シンプルにデザインを提案しました。
途中から多田がこだわり始めて、インクを事細かく指定しはじめたので、発注までだいぶ時間がかかりました。そこから納期は3週間です。
そして、発注してから間もなく、コロナの日々が始まっていました。
展示会の予定はどんどんなくなっていきます。
引越しや渡辺君の研修などいろいろなイベントがあったので、気が付いたら、展示会の予定が消えたと共に記憶も・・・
納品されました
自宅で仕事をしていると、内田さんから連絡がありました。
聞いたことのない会社から福田さんあての荷物が来てますよ。
え?なにを送ったっけ?
会社宛てに変なものは送らないはずですが、何が届いているかわからないので、
絶対、絶対にに開けないで下さい!
会社宛てに変なものは送らないはずですが、何が届いているかわからないので、絶対に開けないで下さいと言って、
大至急次の日、会社に行くことにしました。
こちら
なんだっけ?
最初、ヒヤッとしましたが、この辺でなんとなく思い出してきました。
PiezoSonic Magnet
自信満々で社長にマグネットを見せたのですが
この磁石、磁力がすごく強いね。並べた状態に磁石を手に持って通過させると、目に見えない磁力線に引き寄せられたり反発したりするでしょ?MRIの中では、まさにこの状況がもっと大がかりに発生するんだよ。
マグネットの制作を提案した時にまさか?と思った講義が本当に始まりました・・・
正しい使い方
今後は展示会などで、お配りする予定です。
おそらく最初に配れるのは10月の関西機械要素展あたりでしょうか?
お客様と惹き合い、良い関係を築きたい!
こちらのノベルティーを展示会場で配れる日が、1日も早く戻ってくることを祈っています。