少し前のことになりますが、2020年8月末に中央事業所に導入した大型の3Dプリンタについてご紹介します。
今や家電量販店でも販売されているので、3Dプリンタという言葉もだいぶ一般的になった気がしています。そして多くの方がどの様なものかを把握されているとも思います。
3Dプリンタとは
※全てWikiを参考に作っています。
3次元的なデジタル・モデルをもとにして、(現実の)物体をつくりだすことができる機械のこと。(Wikiより)で漢字で「立体印刷機」と表現することもあるみたいです。見たことありませんけど・・・
コンピュータ上で作った3Dデータを設計図として、その断面形状を付加加工で積層していくことで立体物を形成する方式が基本的なものです。
主な製造方式
光造形法
紫外線を照射することで硬化する液体樹脂を用いた造形法です。
粉末法
素材粉末を層状に敷き詰め、高出力のレーザービームや(導電性の素材では)放電などで直接焼結(粉末焼結式積層法)したり、インクジェット方式でバインダを添加して固めたりする(粉末固着式積層法)などして造形を行う手法です。
前者では、ナイロンなどの樹脂系材料、青銅、鋼、ニッケル、チタンなどの金属系材料などが利用できます。 後者ではスターチ(デンプン)、石膏などの材料が知られ、ランニングコストを抑えた3Dプリンタに利用されることが多くフルカラー印刷に対応しているのも特徴です。
熱溶解積層法(FDM法)
熱可塑性樹脂を高温で溶かし積層させることで立体形状を作成する造形法。 ラピッドプロトタイピング・3Dプリンタの造形方式の中では唯一、本物の熱可塑性樹脂が使用でき、ABS樹脂・ポリカーボネート樹脂・PC/ABSアロイ・PPSF/PPSU樹脂・ULTEM樹脂など熱可塑性の様々なエンジニアリングプラスチックが使用できます。
シート積層法
シートを積層させ、形状を作る造型法。数種類あり、カッティングプロッタで切り込みを入れた紙を糊で積層する方式や光硬化樹脂をシートにインクジェットで出力してから転写する方式や水溶性の紙に熱硬化性樹脂や光硬化樹脂のモノマーをしみこませて一層の積層毎に加熱または紫外線照射、加圧して硬化する方法があるようです。
インクジェット法
液化した材料またはバインダを噴射して積層させ、形状を作る造形法。インクジェットプリンターの原理を応用しています。 そして、カラーインクを使用して、カラー造形物も作成できます。 光硬化樹脂を噴射後、短波長の光を照射して硬化する方法やワックスを噴射する方法等があるようです。
以上、多少はご理解いただけたでしょうか?もっと細かく知りたい方はWikipediaをご覧ください
導入したのは大型造形も可能な熱溶解積層法プリンタ
【3Dプリンタの仕様】
メーカー:Raise3D
型番:Raise3D Pro2 Plus デュアルヘッドタイプ3Dプリンタ
こちらの3Dプリンタでは、後加工が必要ないくらい高精度な表面を造形が可能です。
稼働式デュアルヘッドを搭載しているため、一方のヘッドに造形用材料、片方のヘッドに水溶性サポート材などを搭載できます。 稼働式なので、使っていないヘッドが造形物にぶつかって造形失敗になってしまうこともありません。
開発シーンでの利用はもちろん、こちらのプリンターを利用した3Dプリントサービスも始動します。
Piezo Sonicの3Dプリンタ利用法
弊社では、この3Dプリンターをどのように利用するか、この場を借りてご紹介します。
造形したいものを考案
いつ、どんな時でも、多田は製品やサービスをよりヨクスルための試作を考えております。
この投稿の趣旨を説明したところ、Mightyを生まれ変わらせるシーンに立ち会う事ができました。
設計
3DCADを利用し、造形の図面設計を行っていきます。
今回はMighty ver2.2の新しいボディーを試作します。
半分割った状態を横から見るとこんな感じ
縦にするとこんな感じ
データの出力
CADデータは、そのままだと3Dプリンタが読み込めないので、機械が読めるように専用ソフトウェアにインポートします。
シミュレーション①
シミュレーション②
シミュレーション③
印刷スタート
データをセットし、スタートボタンを押します!
熱された射出口より樹脂が出てきました。この時点では全く何のことかわかりません。
つくりたいものの外観に合わせてヘッドが動いていきます。
大枠ができたら中を塗っていきます。
待ちます。
時間が経つのを待ちます。 今回の完成までの予定時間は、220時間とのこと。 普段通りの仕事をしながら時間が経つのを待ちます。
田中さん
渡辺くん
これ、仕事です
昨日と同じ時間です。でもまだ24時間しかたっていません・・・
48時間
72時間
96時間
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そんなこんなで200時間くらいたちました。
で、できました!
ここから、細かいところをパテで埋め表面をきれいに加工をしたら完成です。
そして、これで半分です。
もう半分を作るのに もう220時間かかります。
とはいえ、「これが社内でできる」「手軽にできる」というところに最大の魅力があります。
試作品を作りたいけど、金額を下げたい、専門知識がない、試作を作るよりさらに手前の段階の試作をしたい、どうやっていいかわからない、と言ったお悩みをお持ちの方がいらっしゃいましたら、お気軽にお声がけください。
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